大観山ポタ

 久しぶりの箱根方面。約1年ぶりか。高速道路が大渋滞していたために、小田原の出発が11時半になってしまった。どうしよう。予定している距離は115kmくらいだから、全行程走るか、それともコースをショートカットして湯本経由で戻ってくるか。その時になったら考えれば良いか。

 まずは国道135号線で小田原漁港の脇を走り西湘バイパスとの合流付近まで。その先で右折して細い道を上っていくと、目の前に海が広がった。以前から、この道の存在には気がついていたけど、どこにつながってるのか分からないし自転車で通れるのか不安だったので走った事がなかったけど、予想通りの景色が良い、楽しい道だった。ミカン畑とその先に見える海、上りが嫌いじゃなければお勧め道。途中、源頼朝が敗退したという石橋山の古戦場を通る。ここから湯河原方面へ逃げ、箱根に隠れたのちに舞鶴から千葉県鋸南方面へ渡ったという。まるで敗走の道のりをたどるようなコース設定だな。やっぱり、歴史や風土を感じられるコース設定じゃないとね、サイクリングは。

 旧道の県道740号線を通って湯河原へ。やっぱり、国道は混んでて走りにくいな。右折して椿ライン方面へ向かうまでの辛抱だ。若干の向かい風なのか、緩斜面区間のペースが上がらない。それ以前の問題として、全然追い込めてる気がしない。やっぱり、半年ぶりのヒルクライムだからか。しばらく進むと勾配がきつくなってきて、ヒルクライムという雰囲気になる。心拍数だけ見ればそこそこ頑張っているといえるのだが、パワーは全然出てないな、これは。あまり重いギヤを踏み込む事はせず、踵が下がらないように意識してペダリング。急勾配はないけど距離はあるので、淡々と走るしかない。やがて頂上付近にあるレーダードームが見えてくるのだが、これが見えてからが長いのは今まで何度も来ているので分かっている。だまされないぞ。近年は封印していた自転車を大きめに振るパワー重視のダンシングなども組み合わせてペースが落ちないように踏ん張る。草原が見えてきたら、頂上はすぐ。何とかたどり着けた。それにしても、全然速くないな。ちゃんとトレーニングしてた頃よりも5分くらい遅いかも。

 ここからしばらくは下りなのでレインウェア着て防寒。慎重に下って箱根の関所付近に到着。やっぱり、いつ来てもこの辺りは人が多いな。観光地って雰囲気だ。まだ日没までには十分な時間があるので、予定通りのコースを走る事にした。芦ノ湖畔をしばらく走った後、少し上って仙石原へ下る。前半に脚を使いすぎたのか、ちょっとして上りでもきつい。ポタペースでしか走れないけど、とりあえず上らないと先に進めないので頑張るしかない。長尾峠までのんびりと上り、御殿場まで下る。途中、富士山がきれいに見えるポイントがあったが、ちょっと霞んでいるのが残念。

 御殿場からさらに足柄まで下る。以前来た時に見た菜の花畑が見当たらなかったけど、なくなってしまったのかなあ。結構きれいだったのに。さて、残すは足柄峠だけ。でも、意外と勾配きつい区間があったりして、楽な道ではないんだよねえ。とはいっても、頑張れるだけの脚は残っていない。ただひたすら我慢してやり過ごすのみ。木々に覆われた道を抜けると開けて広い道に出る。でも、この区間が一番いやらしい。なぜって、勾配きついのに直線だから(笑)でも、ここまで来れば峠はすぐ。富士山に傾いた太陽が重なる頃、ようやく到着。あとは小田原まで下るだけ。・・・にしておけば良いのに、あえて足柄街道を選んでしまった。平坦のない道で、ひたすらアップダウンが終盤に続くのは結構きつい。でも、夕焼けに染まる町並みが眼下に広がるのは、なかなかの景色だ。とりあえず、へろへろにはなったが暗くなる前に無事小田原に戻れて良かった。走行距離は116kmくらいで、獲得標高は2600mくらいかな。

[自転車]河津桜ツーリング

 毎年恒例の河津桜ツーリング、今年も行ってみた。昨年は3月の2週目というかなり遅い時期に行ったのでそれほどの人出ではなかったけど、今年は一番多い日に行ってしまったようで、道路が大混雑で大変だった。初めて河津に行ったのは、もう20年くらい前だけど、その頃は今のように騒がれてなかったような気がするんだけど。

 朝、5時頃に車で出発して8時前に熱海に到着。着替えて自転車準備して出発。普通に考えれば、海沿いをずっと走れば河津に着けるんだけど、それじゃあ面白くないのでまずは熱海峠へ。熱海桜は完全に見頃を過ぎていて、花びらはあまり残っていなかった。標高600mちょっとしかない峠だけど、勾配きついし海のそばから上るので結構上る感じがする。それにしても、久しぶりの上りは全くペースが上がらないな。あまりにも不甲斐ない自分に驚きつつも何とか上りきると、目の前には雪をかぶった青い富士山がそびえていた。

 さて、次の上りを目指すために下るか。少し汗をかいたので下りは冷える。のんびりと慎重に下り、途中で左折して丹那へ。暖かい季節に来たら寄りたくなるのかもしれない酪農王国オラッチェの脇を通り丹那断層へ。何度来ても、どれが活断層なのかは図を見ないと判別出来ない。専門家はこれを見てすぐに分かるのだろうか。大したものだ。次は韮山峠方面へ。別荘地の中の九十九折りを進んでいくと、ゴルフ場に出る。さらに進んだ先、左折後の勾配がきつい。自分でも嫌になるくらいの遅いペースで何とかクリア。練習して何とかしないと、どうにもならない脚力の低下具合だな。

 この後はひたすら長い下り坂。途中、サイクルスポーツセンター付近を通るせいか、何人かのサイクリストとすれ違った。皆さん、ちゃんと挨拶してくれるのは良いねえ。修善寺に着いたのは10時過ぎ。このコースは今年で3回目だけど、毎回思う。なぜ熱海から河津へ向かうのに2つの峠越えて修善寺に来ているのだろうと(笑)ここから先はやっぱり車が多い。とにかく慎重に走るだけ。すれ違うサイクリストの数も増えた。やっぱり、あんな辺鄙なルートは皆さん通らないんだね(笑)浄蓮の滝や天城トンネルなどの観光地もあるけど、それらには目もくれずにひたすら上る。トンネルまで来れば、あとは河津までずっと下り。それにしても今日は車が多い。トンネルの先から何十キロも混雑してた。

 寒い日が多かったせいか、河津桜はまだ結構つぼみが多い。でも、ほぼ見頃と言って良いんじゃないかと思う。来週末でも、天気次第だけど十分見頃のような気もするが。町外れは人が少なかったけど、下流に行くにつれて凄い人の数。とてもじゃないが自転車で走れる状態ではないので、一番人が多い区間は迂回。報道用と思われるヘリコプターなんかも飛んでいて、なかなか凄かった。川の両岸にピンクのカーテンが広がる光景は何度来ても良いね。もちろん、初めて来た時の驚きはさすがに感じられないが、それでもやっぱりきれいだと感じる。線路を越えて国道まで来たら今日のお花見は終了。名残惜しいけど河津を後にする。

 あとは熱海まで60kmほどのサイクリング。峠もないし、アップダウンをこなして距離を稼ぐだけ。行きに脚を使ったせいか、全然踏めない。上りはひたすら軽いギヤを回して何とかごまかすような状態。今の状態では真面目に山練を開始するのは無理だなあ。少しずつ負荷を上げてトレーニングするしかない。ヘロヘロになりながらも何とか熱海へ戻り、サイクリング終了。走行距離は138kmくらいで獲得標高は2600mくらいかな。

神栖と銚子の風車巡り

 久しぶりに風力発電用の風車群を見たくなったので、サイクリングに出かけてみた。まずは小見川まで車で移動してサイクリングスタート。橋を渡って茨城県へ移動し、工業地帯へ。対岸に新日鐵住金の見える鹿島港の岸に到着すると、辺りに甲高い音が響き渡っていた。人影もなく、ちょっと不気味というか不思議な雰囲気。コンクリートブロックはいつ来ても置いてある。

 火力発電所の脇を鹿島灘方面へ向かって走ると、大きな風車がたくさん見えてくる。この地域も風車が増えたよなあ。初めて来た頃は、神栖付近に十数機並んでいるだけだったのに。比較的風があるので、グルグル回る影の下をサイクリング。スバルの風車は風下に向くように作られているけど、ヨーロッパの風車は風上に向くようになっている。なので、すぐ近くに正反対向いてる風車が並ぶ。ちょっと変な感じ。シーサイドパークの近くには、スバルの試作機が設置されているが、役目を終えたのか最近は動いているのを見た事がない。

 風車群を通り過ぎたら、千葉県へ移動する。利根川の一番河口に架かる橋、ずいぶんと長い期間工事してたが、今は終わって走りやすくなった。昔は本当に狭くて、自転車で走る時には緊張を強いられたなあ。橋のたもとで、古い橋の時代の名残を発見した。行き止まりに止まれの表記。いや、絶対止まるでしょ。進むとガードレールにぶつかるから。

 ここからは銚子電鉄に沿って移動する。ヤマサ醤油の裏にある仲ノ町駅には有名な濡れ煎餅がある。なので、ガーミンの地図見ると駅にスイーツマークが付いてる(笑)観音駅もおしゃれな外見よりも駅舎でたい焼きを焼いている事の方が有名かも知れない。駅の看板よりもたい焼きの方が道路からは目立つし。抹茶あんを一つ購入。

 君ヶ浜を通って犬吠埼へ。もう何十回も来ているので灯台付近は素通りして長崎鼻へ。日中なら、ここから見る犬吠埼がきれいだと思うんだよね。付近は海鳥の楽園なのか、岩が埋め尽くされていた。のどかな漁師町という雰囲気でのんびり走るには良い場所だ。ただ、風が強すぎてゆっくりしか走れないだけかもしれないが。

 坂を上って銚子電鉄終点の外川駅へ。いつのまに、こんな車両が展示されるようになったんだろう。趣のある駅舎で、たまに見に来たくなるが、電車では一度も来た事がない(笑)海沿いに戻って銚子マリーナへ。ここは屏風ヶ浦が一望出来る絶景ポイント。上を走る道路がドーバーラインと呼ばれている通り、日本のドーバー海峡といった雰囲気。

 ここから先は、大好きなキャベツ畑と風車の風景が広がる田舎道へ。台地が浸食されて出来たアップダウンの多い地形とすぐそばに広がる海。こんな景色が広がる場所を他には知らない。だって、川がないのに谷のような地形が出来てるんだよ。と興奮してしまうのはちょっと変わっているのだろうか(笑)

 屏風ヶ浦は飯岡灯台付近でお終い。ここには、矢吹丈力石徹の像が置いてある。ちょっと可愛くデフォルメされてるけど。ただ、設置場所が悪いせいか。灯台に来る人達はたくさんいるのに、これらの像に気がつく人はあまり多くない。というか、もはやあしたのジョーを知らない世代の方が多いのか?眼下には九十九里が広がっている。

 ここからは、小見川へ戻るだけ。なんだけど、風が強くて全然進まない。横風区間なんて、真っ直ぐ走るのが大変。油断すると飛ばされそう。畑の中の道は乾燥した土が巻き上げられて前が見えない程。それでも、何とか我慢して走り続けてスタート地点へ無事に戻れた。走行距離は107kmくらい。口の中がじゃりじゃりしてて気持ち悪い。

気ままに大崩までドライブ

 今日は久しぶりに気ままにドライブ。適当に走りやすい道を走って大崩地区へ。昨年の秋に交換したミシュランパイロットスポーツ3はなかなか気持ち良く曲がる。乗り心地は悪くないけど、少しコツコツするかな。燃費はあまり良くない。その分、しっかりとグリップするから、ここはトレードオフか。走るのが楽しいタイヤ。特別ハイグリップなタイヤではないけど、峠を気持ちよく感じる程度の速度域なら全く不安なく走れる。運転の好きな人には良いんじゃないかな。純粋に速く走りたい人は避けた方が良いと思うけど。

 大崩地区の水仙、例年なら12月から咲き始めて2月は見頃過ぎてるのは普通だけど、今年は少し遅いようだ。1月初めに来た時には見頃には程遠かった。という訳で、デジイチ持って佐久間ダムへ。お〜、沢山咲いてる。辺り一面に水仙の香り、とはならないのは、見頃過ぎているせいか、風が強いためか。日向では暖かみのある色に、日陰のはちょっと寒そうな色合いに。1月に来た時にも思ったけど、今年は倒れているのが多い。やっぱり、積雪の影響なのだろうか。

 帰りは、いつも通り富津岬に寄り道。う〜ん、ちょっと時間が遅すぎたか。富士山はすっかりシルエットになってしまっていた。それにしても、風が強くて立っているのがやっと。寒くてゆっくり景色眺めていられなかった。帰宅途中に立ち寄った市原SA、恋する豚研究所の加工食品を発見。ソーセージを買ってみた。気になるお味は・・・まだ食べてないので不明(笑)

南房総水仙林道ツーリング

 今日は久しぶりに南房総へ。寒波がやってきてるけど、南へ行けば少しは暖かくなるかと思ったが、9時前に着いた岩井の気温は4度。寒い。とりあえず、冬用のジャケットを着て出発。まずは中学校脇を通るいつものコースで道の駅富楽里の前を通過。少し身体が温まってきたか。寒い日が続いているけど、水仙はある程度咲いてる。でも、満開の時のような香りはないな。いや、寒さで鼻が詰まっているだけか。油断すると鼻水が垂れてくる。

 嶺岡林道を上る途中にある水仙畑もまだまだ満開には程遠い。標高は低いけど、海のそばから上るから標高=登坂標高差になるので楽ではない。最近、ずっと運動強度の低いサイクリングばかりしていたせいか、思い切り踏むと苦しい。サボりすぎたか。それでも、道端に広がる水仙畑を見れば心も安まる。息は上がったままだけど。

 いったん、嶺岡林道から離れて大崩へ向かう。ダムの脇にある斜面は水仙に埋め尽くされている・・・はずだったが、全部倒れてる!?道端に残っている雪を見ると、どうやら寒さと雪でやられたか。しばらくすれば、立ち直るのかなあ。またしばらく経ってから来てみよう。

 白石峠から再び嶺岡林道へ戻る。どうみてもゴルフ場の入口にしか見えないゲートをくぐると、千葉県最高峰の愛宕山への上りが続く。周りに高い山はないけど、どこまでも続く山々が房総らしさを感じさせる。いったん下ったあと、再び嶺岡浅間への上り。そういえば、最近はこのルートを選んでなかったな。こんなに道が荒れてたっけ。見晴らしの良い山頂付近から少し下った先で右折。この里山を下る時に見える景色が良いよね。向こうに見える棚田、やはり南房総はきれいだ。

 さて、次の林道へ向かおう。海のそばへ向かって走る。南房総の集落はちょっと雰囲気が違う。どことなく南国風というか。ふと思ったんだけど、今まで何人かとこのコースを走ったけど、一緒に走った人達はこの風景を堪能していたのだろうか。先頭を走っていると、景色をたっぷり楽しめるけど、後ろを走っている人って、周りをよく見る余裕がないのではないかと。う〜ん、単に交通量の少ない田舎道としか感じてないとしたら残念な事だ。無理してついていこうとせず、景色を楽しんで欲しいんだけどなあ。

 千倉の海底ケーブル基地局付近にあるコンビニで休憩した後は、いよいよ今日のお楽しみ。千倉林道と畑林道だ。他の林道とは違い、自然林が多くて明るい雰囲気。緩めの上りをしばらく進むと、素掘りのトンネルが登場。これを抜けると畑集落。いきなり竹林が出てきたり、切り通しがあったり、秘境の集落という雰囲気がたまらない。実際、少し前に道路が出来るまで、町に出るには1車線の幅しかない林道を走るしかなかった場所だし。

 畑集落を抜けると、次は畑林道。今日のハイライトと言っても良いかも。最初の区間の入口は看板がなければ行き過ぎてしまいそうなくらい分かりにくい。何しろ道が見えないんだから。新しく出来た道でいったん林道は途切れる。昨年までは入口に通行止めの看板があってけど、ついになくなった。やっと通れるようになったのかな。路面の土砂はかなり片付けられて走りやすくなっている。前はオフロードみたいだったから。そして、ついにやってきた地層の年輪が剥き出しの素掘りのトンネル。やっぱり、何度来ても良いな。抜けると海が開けるのも最高。

 急な下りを終えると、しばらくは白浜付近の平坦な道を進む。う〜ん、思ったほどペースが上がらない。ちょっと疲れ気味なのか。いや、単に向かい風だっただけか。田んぼの中をのんびりと北上。気温も上がってきて気持ちの良いサイクリング。やっぱり、サイクリングは楽しい。切り通しのある林道を上る。途中に養鶏場があって、すごく鳥臭いのがたまらないが。さらに上ると電波塔などがある頂上。あとはダム湖経由で一気に下ると館山はすぐ。

 さて、北上して帰るか。富津館山道路経由のそばを通る林道を走る最短ルートを選ぶ。上りはあまりないけど、途中にあるトンネルが真っ暗。明るいライトを持ってきて良かった。溜池の脇を下って行くと、スタート地点の駐車場はすぐ。走行距離は112kmくらいで獲得標高は2015mくらい。久しぶりに上った気がする。走り終えた後は、いつも通り道の駅富里山とみやまでソフトクリーム。お土産に野菜買っていこうと思ったが、すでにほとんど売り切れ。残念。

 自転車を車に積めたら、家に向けて出発。この時間なら間に合うかと思ったが、思ったよりも道路が混んでて日は沈んでしまった。でも、とりえあずは見られたから良しとしよう、夕焼けに浮かぶ富士山を。

谷中村跡を巡る

 今から100年以上も前、足尾にある銅山からの廃水が渡良瀬川に流れて流域に被害が出た足尾鉱毒事件。その廃水を含んだ水が利根川、江戸川に流れ込むのを防ぐために作られたのが渡良瀬遊水地。国は治水のため、としているが、そんな事は表向きの理由というのは誰もが知っている事だ。鉱毒反対運動の中心地でもあった谷中村が建設地に選ばれ、澄んでいた人は安い値段で土地を買い叩かれて追い出された。ただ、村の中心部は水没を免れ、谷中村を避けるハート形の遊水地が作られた。似たような出来事が福島で発生して現在進行中というのは、人は歴史を教訓とすることが出来ない、歴史は繰り返す、という事なのだろうか。

 遊水地の北側には、谷中村の跡が残されている。渡良瀬遊水地の湖畔を走った事がある人なら、きっと木々が多い区域がある事に気づいた事があるだろう。そこが谷中村の跡だ。ただし、湖畔の周回路からは直接行く事が出来ない。50mくらいしか離れていないのに。渡良瀬遊水地の地図にはちゃんと載っていたりするが、実際に近くへ行ってみると入口は分かりにくい。遊水地は国の施設だけど、村の跡は保存会が維持管理しているからか。建っている標識も保存会のものだし。行ってみると、訪れる人も少なく、ひっそりと立つ木々と石碑だけが、ここに村があった事を物語る。延命院跡の片隅に、江戸時代に建てられた庚申塔があった。この村の繁栄と衰退と眺めてきたのだろう。荒れ地に残された墓地が、寂しさを増大させる。

 何も知らずにここへ行っても「ふ〜ん」で終わってしまうんだろうな。もう少し、人目に触れる機会が増え、ここで何が行われたのかが分かるような展示がされるようになって欲しいものだ。

ポタポタ小貝川

小貝川沿いってあまり走った事がないなあ。という事で適当に走ってみた。曲がりくねった川沿いに走ると、筑波山が右に正面にと向きを変える。男体山と女体山の双耳峰なので、見る角度によって表情が変わる。関東平野にそびえる姿は紫の筑波と昔からいわれるだけの事はある名山だ。福岡堰の桜並木は葉を落として冬支度。穏やかな川の流れに写った青空を眺めながら、のんびり走るのもたまには楽しい。