フルクラム・レーシング3(Fulcrum Racing 3)

　フルクラムの中ではミドルレンジにあたるレーシング3。レーシング1と同じハブにレーシング1と作りは同じで若干重いリム、それにスチール製のスポークを組み合わせた製品。ちなみに、レーシング1はレーシング・ゼロと同じリムにレーシング・ゼロよりも若干幅の広いアルミスポーク。

　踏み出した時の感じはレーシング・ゼロとよく似ている。ペダルを踏むと自転車がすっと前に出る感じ。ハブが良いからだと思う。ダンシングで思いっきり踏み込むと、若干マイルドな感じの加速。ただ、踏んだ時にたわんでパワーロスするという感じはなかった。ここはトップレンジのレーシング・ゼロだと足に思いっきり負担がくる代わりに一気に加速出来る感じとは違う。ただ、あくまでも比較した時の話であって、決してレーシング3の加速性能が悪い訳じゃない。値段が倍違うのだから、性能が違うのも当たり前だし。

　乗り心地は、アルミスポークのレーシング・ゼロより良いかもしれない。突き上げる感じが若干少ない気が。もちろん、ある程度リムの高さがあるし、スポーク本数が少なくてテンションが高いので決して乗り心地が良いと言えるレベルではないけど。

　向かい風の中、平坦を淡々と走っている分には、レーシング・ゼロの必要性を感じないくらい差が小さかった。横風を受けた時の感じは、リムの高さ通り。マビック、シマノ、カンパ、フルクラム、どこのミディアムプロファイルのホイールを買ってもこんな感じでしょう。よほどの強風でない限り走れないというほどではないけど、それなりにハンドルは取られる。

　練習用のホイールとしては申し分なし。これならレースでも十分使えるだろう。比較的シンプルなグラフィックはどんな自転車とも合うだろうし。どんな用途にも使えるし、買って後悔することはないと思う。
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