静岡から伊勢湾フェリー経由で伊勢まで

 天気予報によると、今日も雨。水をはじくマッサージオイルを塗って備える。まだ降ってはいないようだが、いつ降り出してもおかしくない空模様。この雨は一体いつまで続くのだろう。

 静岡市街は交通量が多い。通勤時間帯だからなおさらか。あちこちで渋滞していて、抜けるのに時間がかかった。しばらく走って旧東海道へ。岡部宿は少しだけ建物が残っていて趣きがある。宿場の雰囲気を感じる所ってもう少ないし。基本的に今の国道1号線はバイパス区間が多くて自転車で走ってもつまらない。車が多くて速度が速く、危険を感じるだけ。でも、旧道の入口は分かりにくかったり、途中で切れたりするので出来るだけたくさんの距離を走りたい時には向かない。ルート選びは難しい。

 その先も出来るだけ旧東海道を選んで走る。松並木も所々に残っているけど、拡張の邪魔たからか片側だけの箇所もある。島田まで来たら、今日のハイライトである蓬莱橋を渡る。この橋の存在を知った時から、一度は自走で訪れて渡ってみたかった。世界一長い木造歩道橋といわれている。欄干がすごく低くて道幅が狭いので、雨で増水した川の迫力が凄い。のんびりと走って堪能したら、対岸へ。これで、今回の旅の目的の一つは達成出来た。

 坂を上ると、一面の茶畑だった。静岡といえばお茶の産地。それでも、これだけ茶畑が見渡す限り広がっているのは初めて見た。

時折、雨粒がパラパラと落ちてくることはあっても、雨は降らない。そのうち、晴れ間まで見えてきた。日焼け止め塗らなかったので、日差しが熱い。気がつくと、思い切り日焼けしてる。今さら気休めにしかならないけど、日焼け止めを塗って再出発。前方に大きな湖が見えてきた。浜名湖だ。東海を走った事のあるサイクリストなら、たいていは走った事があるであろう浜名湖。前回と違った道を走ろうと思ったら間違えて、ただの遠回りにしかならなかった。その先の掛川付近も東海道の松並木が多く残っていた。そのまま国道1号線を進むのではなく、途中から国道42号線へ。あとはひたすら伊良湖岬へ向かって走るだけ。少し進むと愛知県に突入。

 たいていの岬がそうであるように、細かいアップダウンを繰り返しながら先に進む。途中のコンビニで休んだのがいけなかったのか、フェリーは20分前に出てしまっていた。40分待ちか。うろうろする気力もないので、じっと船乗り場付近で待って乗船。さらば静岡県。ここから55分の船旅。動き出してから気が付いた。船旅が苦手なんだよ。湾内を航行するので、ほとんど揺れない。良かった、けど、気がつくと30分ほど寝ていた。

 船が鳥羽に到着。下船すると三重県。そういえば、自転車で来るのは初めてかも。ドライバーのマナーは悪くない。たいていの人は対向車線にはみ出して避けてくれる。伊勢神宮の参拝終了まで30分程度しかない。そのうち、少しずつ雨が降ってきた。やはり、今日も降られないという訳にはいかなかったか。それなりにペースを上げて走ったつもりだったが、30分で15kmは無理だった。もう諦めろと言わんばかりに強くなる雨。結局、伊勢神宮には参拝出来ず。次回への宿題が残ってしまった。
トボトボと走って今夜の宿へ。洗濯機にウェアをぶち込んだら、晩飯。松坂牛の陶板焼き、レアで食べると美味かったなあ。走行距離は180kmくらい。明日は四国まで走る予定。無事にたどり着けるか。