郡山へ

 あの震災から3年あまり。その間、東北の太平洋側へは1度も行った事がなかった。いや、以前青森目指して走った時には松島から国道4号線へ抜けてしまったから、その前も含めて行った事がない。関東にいると忘れてしまいがちな東北の今を自分の目で見てみたくなった。最近はニュースでも取り上げられる事が少なくなったが、どうなっているのだろう。あの日、海沿いの街が津波にのみ込まれていく光景は忘れられない。

 今週いっぱい休みなので、1日当たりの距離は無理のない範囲で抑えられそうだ。1日当たりの走行距離を200km程度に抑えれば、青森までは5日くらい。最終日は新幹線で帰るので、距離は短めにしよう。天気は運次第。さすがに5日間ともなると、良い日ばかりは続かないだろう。人生と一緒だ。

 朝7時前に出発。北へ向かって走り出す。何となく北風が吹いてるので、向かい風。先は長い。のんびり行こう。しばらくはよく知ってる道なので、とにかく走って先へ進むだけ。この時期は新緑がきれい。毎年見ている景色のはずだが、それでもやっぱり春がやってくるのを見るのは楽しい。

 宇都宮付近で行列発見。何かと思ったら餃子だった。それほどまでして食べたいものかなあ。安くて美味しい事は認めるけど。さて、残りはまだ半分以上だが、気がつくと風は追い風に。ここまではひたすら平坦だったけど、那須近くまで来ると少しずつアップダウンが出てきた。勢いで上り切るような坂も、今日はのんびり。なぜって、背中の荷物が重いから(笑)

 ちょっとした上りを越えると、やっと福島県。県境には神社かな。白河まで来たら、今日の目的地までは少し。そういえば、この辺りは車で何度か走った事があるなあ。交通量が少ないので走りやすい。さすがに、国道4号線と合流すると、突然交通量が増えるが。郡山が近づくと国道は渋滞してたので脇道へ。

 住宅地の中にある公園には、放射線量を表示する装置が設置されていた。さらに進むと、やはりどこの公園にも設置されている。設置されてる場所の地面はどこも土が入れ替えられている。誰も見ないのは、見ないようにしているだけなのか、見たからといって何か変わる訳じゃないという諦めなのか、もう日常の風景として慣れてしまったのか。世界のどこを見ても、こんなものが町中のあちこちに設置されてる場所はないだろう。こんな異常事態はいつまで続くのか。

 まだ明るいうちに今日は終了。走行距離は209kmくらい。明日は午後から雨予報。その前に180km走るのは・・・ちょっと難しいかなあ。