第4ステージ 川内〜指宿(115km)

hiroakim2005-02-14

 いよいよ最終日。すでに下関から330km走ってきた。今日走りきれば旅もおしまい。あまりいろいろ考えずに、とにかく走る。疲れもかなりたまってきている。全然スピードがでない。下手に無理をすると足がつりそうな感じすらする。ゆっくりでも走り続ければ、いつかは目的地に着く。途中から、ずっと走り続けてきた国道3号線を離れ、山間を走る道路へと入っていく。何回も上っては下り、いよいよ最後の峠を越えた瞬間、目の前に見間違える事のない円錐が見えてきた。開聞岳だ。ついにここまで走ってきた。自転車を止め、しばらく眺める。日本中どこを探しても見当たらない、個性的な姿。これを見るために下関から走ってきたようなものだ。
 開聞岳を眺めるために、長崎鼻へ向かう。とにかく楽しくて仕方がない。体の重さとはうらはらに、気分は最高に軽い。海に浮かぶようにそびえる開聞岳を見ながら休憩。あとは指宿まで向かい、空港行きのバスに乗り、羽田経由で家に戻るだけ。とても疲れたが、走ったかいはあった。そんな気がする。
 最後に、この旅を熊本が故郷だった亡き祖母に捧げたい。それから、いつも心配してくれた両親に感謝したい。応援してくれた友人、忙しいのに休みをくれた職場の上司や同僚にも感謝したい。そして、サイクリング中、無理なく追い抜いていってくれた、たくさんのドライバー達に感謝する。